売店「キヨスク」の語源・由来
日本の鉄道駅によく見られる売店「キヨスク」の興味深い語源と由来について。
「キヨスク」という言葉は、実はトルコ語にルーツを持っています。「あずまや」という意味のこの言葉が、時間を経て英語に取り入れられました。英語では「kiosk」と書き、タバコや新聞、軽食などを売る小さな店を指すようになりました。
では、なぜ日本では「キヨスク」と呼ばれるようになったのでしょう?これは1973年にさかのぼります。
国鉄(現JR)の駅で売店これまで「鉄道弘済会売店」を運営していた鉄道弘済会が、店の愛称を考える際に、特別な意味を込めて「キヨスク」と名付けたのです。その名前には、「清く」「気安く」という願いが込められていました。つまり、この「キヨスク」という名前は、日本の鉄道駅の売店を特別に表すために生まれた固有の名前なのです。
このように、「キヨスク」という名前には、ただの売店を超えた、深い意味が隠されているんです。
キヨスクの歴史 「キオスク」との違いは?
日本の鉄道駅にある「キヨスク」の始まりは、1932年(昭和7年)にさかのぼります。当時の国鉄(現JR)が、上野駅と東京駅に最初の売店を設けたんですね。これらの店は、鉄道事故などで家族を失った人々に仕事を提供するために作られました。
そして、1973年に鉄道弘済会が設立40周年を迎えたとき、売店の名前を一新し「キヨスク」という愛称が誕生しました。ここで大切なのは、「キヨスク」が特別な意味を持って名付けられたこと。前述でも触れたように、これは、「清く」「気安く」利用してもらいたい、という願いが込められていたんです。
では、「キオスク」とは何が違うのでしょうか?
実は、「キオスク」という言葉は、もともと英語の「kiosk」を日本語読みしたものです。つまり、「キオスク」は世界中で使われる小さな売店を指す一般的な言葉。一方、「キヨスク」は、日本の国鉄(現JR)の駅に特化した売店の名前として特別に作られた言葉なんです。
このように、「キヨスク」と「キオスク」は、同じように聞こえるかもしれませんが、その起源と意味には大きな違いがあるのです。