「貶める(おとしめる)」と「陥れる(おとしいれる)」とは、似ている言葉でその違いが分かりにくいですよね。
結論から言うと、「貶める」と「陥れる」の違いは以下のようになります。
特徴 | 「貶める」 | 「陥れる」 |
---|---|---|
読み方 | おとしめる | おとしいれる |
意味 | 他人を軽蔑する、見下す | 他人をだますことで困難な状況に追い込む |
行為の種類 | 言葉や態度による | 具体的な行動や策略による |
影響 | 精神的ダメージ、評判や評価の低下 | 精神的、法的、物理的ダメージ |
一般的な使われ方 | 個人の名誉や社会的地位を損なう | 個人を不利な立場に置く、罪に巻き込む |
この記事では、「貶める」と「陥れる」の違いについて、それぞれの意味や使い方、例文などを使い詳しく解説します。
貶めるとは?意味と使い方
「貶める」の読み方は「おとしめる」。この言葉は、誰かを軽蔑したり、見下したりすることを意味します。
たとえば、クラスメートが何か失敗した時に、「そんなの簡単なのにできないの?」と馬鹿にするような言葉がこれにあたります。
「貶める」という行為は、相手を精神的に傷つけることが多いです。相手の自信を少しでも傷つけたり、悪く言ったりすることで、相手を落ち込ませたりします。誰かの噂話をして、「あの人、勉強ができないよね」と言うのも、「貶める」に当たります。
そのほか、「貶める」を使った例文をご紹介します。
- 彼は教室で同級生の成績を馬鹿にすることで、彼らの努力を貶めるような発言をよくしていた。
- 新しい社員が上司の前で失敗した時、先輩はそのミスを大げさに話し、彼の評判を貶めることに一役買ってしまった。
- 彼女は有名人のスキャンダルについてデマを広め、わざとその人のイメージを貶めるようなことをしている。
参考:「貶す」と書いて「けなす」とも読みます。
陥れるとは?意味と使い方
「陥れる」の読み方は、「おとしいれる」と読みます。この言葉は、誰かをわざとだますことや、困った状況に追い込むことを意味しています。例えば、わざと嘘の情報を教えて、誰かを間違った決断をさせることが「陥れる」に当たります。
また、「陥れる」は、相手を罪に巻き込んだり、不利な立場に置くような行為も含みます。たとえば、誰かの悪い噂を広めて、その人が困るようにすることも、「陥れる」と言えます。
「陥れる」を使った例文も参考にしてください。
- 彼はライバル会社の社員を陥れるために、偽の情報を流して彼らを市場での競争から遠ざけた。
- 映画の中で、主人公は悪役によって陥れられ、罪のない犯罪者として投獄されてしまった。
- 彼女は友人を陥れるために、友人の秘密を教師に告げ口し、彼女が学校のルールを破ったことにした。
このように、「陥れる」という行為は、他人を故意に悪い方向に導くことが多いです。
「貶める」と「陥れる」の違い
「貶める」と「陥れる」という二つの言葉の違い。それは、「貶める」とは、他人を軽蔑する、見下すこと。「陥れる」とは、他人をだますことで困難な状況に追い込むことです。
それぞれの言葉の意味を、より具体的に解説します。
まず、「貶める」とは、誰かを見下したり、その人の価値や評判を下げることを指します。
例えば、友達の悪口を言ったり、噂話を広めることなどが「貶める」行為にあたります。この行為は、相手を精神的に傷つけることがありますが、直接的な物理的なダメージを与えるわけではありません。
一方で、「陥れる」は、誰かをだまして困った状況に追い込むことです。
これは、嘘をついたり、罠を仕掛けたりして、相手を不利な立場に置く行為を指します。この行為は、相手に精神的なダメージだけでなく、時には社会的、法的なトラブルを引き起こすこともあります。
要するに、「貶める」は相手の名誉や評判を下げることに重点があり、主に言葉や態度で行われます。一方、「陥れる」は、相手を具体的に困った状況に追い込む行為で、より直接的で深刻な影響を及ぼす可能性があります。